キャンピングカーはこまめな点検が大切!パーツごとのチェックポイントを解説
キャンピングカーは、一言でいえば「走る家」です。その点からいえば当然、通常の車よりもメンテナンスに手をかける必要があります。
そこで「どんなメンテナンスが必要なのか?」キャンピングカーを購入しようと考えていたり興味があったりする方にとって、一番気になるポイントでしょう。この記事では各パーツのチェックポイントと時期について解説しています。
もしすでにキャンピングカーを所有している方はチェックポイントを確認して、気になるところがあれば修理に出すことを検討してください。
キャンピングカーの毎日チェックすべきポイント
キャンピングカーは毎日チェックすべきポイントが3つあります。
- タイヤの空気圧
- バックカメラ
- 音
タイヤの空気圧
タイヤの空気圧が不足していたり高すぎると、タイヤの破裂につながる恐れがあります。
空気圧の少ない状態で高速走行を続けていると、タイヤ側面が波打つ「スタンディングウェーブ現象」が発生し、発熱します。するとタイヤ内部の構造が損傷し、破裂してしまうのです。特にキャンピングカーは重量があるため、バーストが起こると重大事故につながります。必ず目視での確認とエアモニターを使ってタイヤの状態を確認しましょう。
また空気圧をチェックする際は、走行後のタイヤが温まっている状態ではなく、通常時におこなうようにしましょう。
バックカメラ
キャンピングカーは車体にもよりますが、ルームミラーでの後方確認ができません。そのためバックカメラで後方を確認できるようになっています。
このバックカメラが正常に動作しているか、日常的に確認してください。バックカメラが正常に動作していない状態で走行すると、後方確認ができずに事故につながる恐れがあります。
音
キャンピングカーのエンジンをかけ、発進してからしばらくは音に異常がないか注意してください。見ただけでは分からない不具合は、音で察知することで発見できます。
もし何か普段とは違う音が聞こえたら、そのままにせずプロにチェックしてもらいましょう。
パーツごとのチェックポイント
パーツごとのチェックポイントは9項目あります。
- タイヤ
- オイル
- ラジエーター液
- ウォッシャー液
- ワイパー
- バッテリー
- 樹脂系パーツ
- 換気
- 装備品
順番にみていきます。
月に1度はタイヤをチェック
タイヤでチェックするポイントは2つあります。
- 溝
- 変形
タイヤの溝と形は、月に1度確認してください。
タイヤの溝が1.6mm以下の状態で走行すると、道路交通法に違反します。ですので、必ず溝が基準を満たしているかを確認してください。
新品のタイヤの溝は約8mmあり、走行距離約5000kmで1mm摩耗するといわれています。つまり、単純計算して約32000km走ると、1.6mmになります。また、タイヤのゴムは使わずにいても劣化していきます。
環境や状況によって左右される面もありますが、年数のたっているまたは長距離を走ったタイヤは点検や交換を行って、常に良好な状態を保つようにしてください。
次に、タイヤの変形にも目を配ります。タイヤ内部のワイヤーが切れると、空気圧によってタイヤの表面が盛り上がることがあります。これは代表的な例で、ピンチカットといいます。
縁石に強く乗り上げたときの衝撃が原因で起こることが多いのですが、反面、気づかないままになっているケースが散見されます。そのまま走行を続けていると、タイヤが破裂することもあり大変危険です。
キャンピングカーの快適な走行はタイヤの状態にかかっています。必ず月に1度はチェックしてください。
オイル交換は走行距離による
オイル交換は走行距離によって交換するものが異なります。
走行距離 | 交換するもの |
---|---|
5000km | オイル交換 |
10000km | オイルエレメントの交換 |
オイル交換の目安は走行距離約3,000km~5000kmといわれています。期間でいえば、前回の交換から3~6か月経過していれば交換してください。仮に走行距離3,000km以下だとしても、前回のオイル交換から3か月以上たっているのなら交換が必要です。エンジンオイルは走行していなくとも酸化していきます。さびや劣化の原因になるため、「あまり乗っていないから」は交換しない理由にはなりません。
自分にとって区切りのよいところ(6か月ごと、5000kmごと)でオイル交換を行えば、まずトラブルは回避できます。
オイルエレメントとはエンジンオイルの汚れをきれいにするろ過フィルターのようなものです。このオイルエレメントが汚れたままになっていると、エンジンオイルの性能低下とエンジンの負荷が増加を招きます。結果的に、エンジンの寿命を縮め、燃費も悪くなります。最悪の場合はエンジンが焼き付いて故障してしまうため、定期的に交換してください。
ラジエーター液は2年ごとに交換
ラジエーター液は車検ごとの交換が目安です。ですが、使用する環境や気温、走行距離やブレーキなどによって状況はそれぞれ異なり、2年に1度交換していればよいとはいえません。
車検以外にも定期的にビルダーでの点検をして必要があれば交換してください。
ウォッシャー液は季節ごとに補充
キャンピングカーで寒冷地へ行くときには、氷点下でも凍らない寒冷地用のウォッシャー液を使用すると安心できます。ネットショップで購入できるので、もしものときに備えておきましょう。
冬に備えてワイパーを交換する
冬用のワイパーは雪の対策にゴムのカバーがついています。このゴムは厚く凍りにくいため、溶けた雪が凍ったときも水滴を弾き正常に稼働します。良好な視界を保つためにも、スタッドレスタイヤに交換するのに合わせてワイパーを換えておきましょう。
バッテリー交換は2年ごとに行う
キャンピングカーのサブバッテリーは、鉛の場合約2年ごとに交換します。サブバッテリーの寿命は使い方によっても違いが出ますが、消耗が少しでも早くなったと感じたら交換するようにしてください。
樹脂系パーツはコーティング剤を使う
フックやドアノブ、アンダースカートが樹脂製の場合、傷みやすいのでワックスやコーティング剤を使って定期的に保護します。もしパーツの表面がざらついていたら、ひび割れや折れる手前のサインです。このような場合はパーツを交換してください。
換気
キャンピングカーを使うのはレジャーシーズンのみという場合、換気は特に気をつけるべきポイントです。
めきった車内にこもった空気は湿気をはらんでいて、車内の各部に悪影響をもたらします。また、においが染みつく原因にもなります。定期的に窓を開けて数時間おくか、ベンチレーターを動かしてください。自動運転できるソーラータイプの換気扇を使うこともできます。
装備品は使うごとに手入れする
レジャーでキャンピングカーを使用したときは、冷蔵庫の電源を切ってください。ドアも開けて、庫内を乾燥させておきます。次に使用するときまでそのままでかまいません。
ポリエステルの給水タンクも、中身を捨て、洗浄と乾燥を欠かさず行ってください。乾燥させるときはフタを開けたままにしておき、カビの発生を防ぎます。
キャンピングカーはこまめな点検が大切
キャンピングカーが普通の車と違うのは、生活の拠点にできるところです。戸建てでも賃貸でも掃除をしたり修理したりと手入れをしますが、キャンピングカーにも同じことがいえます。
キャンピングカーで快適な旅や生活を送るためにも、定期的なチェックを欠かさず行ってくださいね。